実家のルーター周り構築の経過

投稿者: | 2021年5月18日

注文依頼

2020年春に実家を新築しました。
その際に電気関連において住友林業へ注文た事は以下の3点

  • 各部屋に有線LANケーブルの取り出し口を付ける。
  • 壁掛けテレビには配電パネル2ヶ所をスルーホールのチューブで繋ぐ。
  • ウォークインクローゼットに機器類を管理する為の専用ボックスを設置する。
  1. インターネットに繋がる機器はWifi無線接続より有線LANの方が安定しています。何処の部屋にネット機器が追加されるか分かりませんので全ての部屋にLANケーブルの取り出し口を付けました。
  2.  リビングルーム用に超薄型のテレビを購入しましたが録画機器や外部スピーカーとテレビ本体の間に機器を結ぶケーブル類が見えるのが嫌です。そのような場合は、テレビを設置する場所と下の機器類を設置する場所の二ヶ所に配電パネルを取り付けると良いです。各パネルの間には機器の接続配線を通す用のスルーホールのチューブを設けます。住友林業は、私が依頼した通りにパネルにスルーホールを設備して下さいましたので見苦しいケーブル類が全く見えないテレビ環境が出来ました。
  3. ルーター周り、アンテナの分配、遠隔用の録画機器を一元管理する為の収納ケースを付けました。各所にバラバラ設置しますと見栄えが悪いですし管理も大変です。

  • AQUOSの薄型テレビを買いました。最近の壁掛けフックは、とても薄く出来ておりテレビ本体もペラペラ過ぎてテレビ設置したら最後、何か不都合が起きても配線を抜き差しする事など出来ません。また、オンデマンド配信アプリが最初からインストールされています。テレビ本体がAndroid端末なのですね。当然このテレビも有線LANで接続をしています。ネットワークにストレスがありませんのでオンデマンドの動画配信も4K映像でコマ落ちする事無く綺麗に映ります。

  • テレビ下段のパネルにテレビ用の録画機器やスピーカーを据え付けます。白い電源パネルさえも見えなくなり見栄えが良くなります。すいません、その出来上がりの写真を撮り損ねています。

  • 大画面の液晶テレビを違和感なくホテルのように設置する事が出来ました。

建築直後の構成

管理ボックスの設置場所には、以下のネットワーク機器を設置しました。

  • ルーター(フレッツ光 隼 RX-600MI)
  • NetGear NASサーバー(RN212)
  • QNAP NASサーバー(TS128)
  • アンテナ8分配器
  • アンテナブースター
  • 8ポートハブ(バッファローの安物)
  • Wifiルーター(ブリッジ接続/姪が購入)
  • VPNサーバー(Raspbery pi 3B)
  • 通信機器の自動リブーター(Raspbery pi 3B)
  • USB連動電源タップ
  • 地上波/BS/CSテレビチューナー(PIX-BR320)

  • 住友林業がアンテナ8分配器とネットワークハブを設置しました。しかし、「ブースター付きアンテナ8分配器」の倍増力が弱いです。対策として、新たにブースターを購入して既存のブースターに直列接続しました(左上の部品)。

  • ネットワークハブを再起動するタイミングが少ないので「高額でも良いので高性能は製品を付けて下さい」と注文していました。しかし、取り付けられていたハブが低品質なバッファロー製品です。今現在が問題なく使えていても長期的に使用しますと高確率で壊れます。何故なら内部のコンデンサー類が低品質な中国製なのです。元会社のメルコ時代に私が自営する会社でも使用しており何度も故障して泣かされました。現状が綺麗に収納されていますので新しい製品が見つかるまで現状の安物ハブを使う事にします。

  • 機器類をケースの中に納めます。

  • 集中パネルに入らないネットワーク機器をボックスの外に出しました。

NASサーバー

実家に住む高齢の母を見守る為に様々なネットワーク機器を設置しました。私の現住所から実家にアクセスする為のNASサーバーもその一つです。

  • 右下に光る製品が「Netgear」のNASサーバー「RN-212」です。2016年2月に発売が開始されたモデルです。

  • 5年も昔に発売された型落ち新品です。これを破格の16,800円で購入する事が出来ました。このシリーズのNASサーバーを買うのも3個目です。とても安定した動作をするNASサーバーです。本体を冷却する為の電動ファンのコントローラーも良く出来ており静穏です。

  • 今現在に販売されるNASサーバーから比べますとCPUスペックなどが低いです。しかし、ベースのOSが軽いので十分過ぎる程にサクサクと動作します。起動に必要な時間などは、後述するQNAPの最新高性能NASサーバーより遥かに短いです。このサーバーは、沢山の書物を保存するファイルサーバーと海外から日本のテレビ機器を視聴する使う為のVPNサーバーとして使います。上位クラスのNASサーバーが私の住居で稼働していますので、その機器に不具合が起きた時用のバックアップサーバーにもなります。

  • このRN212には、6TB(3.5インチ)のハードディスクを2個使用してRAID-1のミラーリングでストレージを構成しました。片方のHDDが故障した場合でも本体の電源を切る事もなくHDDを新品に入れ替えるだけで自動的にシステムが再構築されます。

  • NetgearのNASサーバーは、筑波大学softetherのVPNサーバーをクリックひとつでインストールする事が出来ます。実際のVPNの運用には、Widowsマシンなどにインストールしたsoftetherのサーバー管理マネージャーから細かい設定を加える必要があります。それらの設定が済み稼働させますと常に安定した速いVPNサーバーが稼働します。この速度でしたら、バンコクのアパートから日本に接続しても4Kの動画が十分に視聴できます。

  • 左下は機器は録画機器の「PIX-BR320」です。コスパ良く海外から日本のテレビを視聴する事が出来ます。VPNサーバー接続で使用しますので90日毎のペアリンクの必要もありません。現在の自宅にも同じ製品が稼働していますので、この「PIX-BR320」は、主として使用する機器の予備となります。詳しくは「こちら」に書きました。これらの機器をそろえた状態で暫く快適に使用していました。しかし、定期的にネットワークのスピードが不安定になります。管理ボックスの内部に熱が溜まり熱暴走している訳でもないです。

  • ネットワーク不安定の原因が追究出来ておりませんのでネットワーク速度が落ちた時にシステム全体を自動で再起動するようリブーターを付ける事にしました。このリブーターには、ダイナミックDNSをアップデートする機能も備わっています。固定IPアドレスでないプロバイダと常時回線を契約して動的なIPアドレスでネットワークが構成されていても大丈夫です。IPアドレスが変わる度にドメインネームのIPアドレスを更新する事が出来ます。IPアドレスが変わる度にクライアント側のIP設定を変更する必要が無くなりますので手間が省けます。これらの事が出来る既製品を購入しても良いですが安価に済ませる事が出来るラズパイを用いて自作しました。ネットワークに不具合が発生しますと自動的に感知してルーターとネットワークハブの電源を15秒だけ切断して再び電源を接続します。電源を再接続する事でネットワーク環境を正常に戻す事が可能になります。ルーターはDHCPを使用して家内で使うパソコンなどにIPアドレスを振り分けますが、NASサーバーなどの主要機器に関しては、自動での再起動に備えて固定IPアドレスを設定しています。ルーターの「詳細設定」の中にある「DHCP固定IPアドレス設定」から指定する事が出来ます。それなりに工具などをお持ちな方でしたら1万円程度でリブーターを作る事が可能です。

  • 姪が使用するノートパソコンのバックアップサーバーとしてQNAPのNASサーバー(TS-128)を稼働させました。しかし、処理が遅すぎて使い物になりません。家に転がってたQNAPサーバーですので潔く取り外します。

  • その代わりにQNAPの新製品のNASサーバー(TS-253D)を購入しました。前モデルの「TS-253-Be-4G」も現状の住居で稼働させています。詳しくはコチラに書きました。NASサーバー初心者にもお勧めです。これらの製品も安くなりました。

  • ストレージは 1TB容量のSSDを2個購入してRAID-1でミラーリングしました。片方のSSDが物理的に壊れても大事なデータを失う事が無いので安心して運用が出来ます。

  • メインメモリーを純正の4GBから32GBに増設しました。メーカー推奨外の記憶容量ですが問題なく稼働しています。このNASサーバーは、VMwareを簡単にインストールする事が出来ます。そのVMwareアプリの中でWindows 10などのOSを常時稼働させる事が出来ます。実家のネットワーク内に自分のパソコンを稼働させ遠隔地から操作するようなイメージです。実家のネットワークで不具合が起きている時に現地へ行かなくても、パソコン本体が実在しないWindows 10を使う事でネットワークの状態を調べる事が出来ます。

  • この状態で暫く稼働させていましたがネットワークの速度が著しく低下していました。深夜の混雑する時間帯ですと5Mbpsまで低下してしまいます。これらはフレッツ光ネットワーク専用の「計測サイト」で確認する事が出来ます。フレッツ光までの回線速度とプロバイダー間の二種類の速度を計る事が可能です。最初の計測がフレッツからプロバイダーまでの区間です。その次の画面で計測できるのがフレッツだけの区間です。この計測も先ほどのQNAPのサーバーの中で稼働するWindows 10を使いました。光ファイバーケーブルのカーブを緩くしたり物理的な要因を排除しても変わりません。結果ですがフレッツ光のスタッフに診断して頂きルーター本体を交換する事でネットワーク速度の問題を解決しました。

  • ルーター本体を交換しますとルーター内の全ての設定内容が初期化されてしまいます。既にVPNサーバーや携帯電話を子機にする設定など沢山のデータがルーターに詰まっています。これらは「メンテナンス」項目の「設定値の保存&復元」から設定ファイルを保存して、新しいルーターに復元しますと元の状態に戻す事が出来ます。しかし、「接続先設定」の登録内容と「VPNサーバ設定」の中の「IPアドレス通知設定」の設定内容とルーター本体のパスワードの3点がセキュリティ保護の理由で復元が出来ません。また、ルーター本体を交換した場合は、フレッツ光の作業者に必ずフレッツ光ルーターのログインパスワードを聞いておいて下さい。後に設定を復元しようにもパスワードが分からなければ作業する事が出来ません。

  • インターネットの速度低下の原因は排除する事が出来ました。しかし、不安の要因であるバッファローのネットワークハブを高品質な新品に交換しておきます。画像は住友林業が設置した低品質なルーターです。不要です。金属ゴミで捨てます。

  • 新しく購入したルーターです。「IO DATA」の「BSH-G16MB」です。

  • 内部の電子部品も日本製です。少々の事では壊れませんでの製品の補償期間も6年と長いです。他社でも似たような製品がありますが16ポートハブの法人モデルで小型なネットワークハブは種類が多くありません。

  • 一通りの機能が装備されています。常に使用される事が前提の電子機器は壊れない事が重要です。

  • 最終的な状態です。NetgearのサーバーはHDDの動作音が発生しますので人が居ない部屋に引っ越しました。

  • 新築当初より随分とスッキリしました。

保守用VPNサーバー

  • フレッツが提供するRX-600MIのルーター本体にもVPNサーバー機能が純正で付属しています。画像の通り、そこそこ速いのVPN接続も出来ます。しかし、ルーター本体には出来る限り負荷を与えたくありません。外国から動画の視聴などに使うメインのVPNサーバーには、負荷を掛けても本体の温度が上昇しないNetgearのRN212を使用します。

  • 「Raspberry pi 3B」を用いてVPNサーバーを構築しました。このラズパイVPNサーバーは他のサーバー類を管理する時に使う保守接続用です。例えば、NetGearのNASサーバーをメンテナンスする時に、NetgerのNASサーバーで稼働するVPNサーバーに接続しても、NetgearのNASサーバーにログインする事が出来ません。他のVPNサーバーにログインさせてからNetgearのNASサーバーにログインして保守管理をする事になります。ラズパイ3Bのメルカリ市場価格は、新品購入でも2,500円程度です。また、稼働させるパッケージは「エコウエア」さんが無償で配布して下さる「VPNpi」を使用させて頂きました。このパッケージは、VPNサーバー機能だけでなく「DLNAサーバー」やUSBカメラを用いた動体検知機能付きの「防犯カメラ」を稼働させる事も可能です。これらの素晴らしい機能を無償で提供して下さる会社のお心意気に感謝を致します。

  • 設定が難しいと感じる方には、遠隔サポート付セットアップ済の本体も販売しています。無料版をお使いになる方は、ラズパイ用に使うMicroSDに配布イメージを焼いて起動させるだけです。マウス、キーボード、ディスプレイも不要です。ラズパイと同じネットワーク内のパソコンのブラウザのURL欄にラズパイのIPアドレスを入力するだけです。最初の画面から設定が始まり簡単に作業を進める事が出来ます。ターミナルソフトからLinuxの難しいコマンドを入力する事なども一切不要です。今回は、手元に余っていたラズパイ3Bで稼働させてみました。VPNサーバーのソフト自体は筑波大学のsoftetherがインストールされています。基本OSはラズビアンのデスクトップ機能が無く動作の軽いLiteバージョンです。

  • なかなか速い速度が出ています。この速度でしたら保守用でなく視聴時の予備に使う事も可能かも知れません。お仕事のリモートワークやZoomに使う程度でしたら十分に使えると思います。

  • このラズパイVPNのパッケージは、2021年3月から「Raspberry pi 4B」にも対応したようです。大きく進化したP4での性能差が気になります。ヲタクの血が騒ぎます。仕方ありません。最新のラズパイP4を購入する事にしました。。・゚・(ノ∀`)・゚・。

  • 技適対応品のラズパイ本体がAmazonで7,600円です。高品質なアンカーの電源アダプター、配線mアルミケース等の金額を合計しますとセット商品の方がお値打ちのようです。

  • Raspberry pi 4B」に必要な電流を供給できます。3B用の電源アダプターを使いますと電流不足で起動しない事が多々あります。

  • 30分もあれば組み立てとVPNサーバーのインストールと設定が完了します。高性能な電動ファンが付いたケースもありますが長期運用にはファンレスが望ましいです。電動ファンは、長時間使用においてファンに埃が詰まりファンが停止したり騒音を発生するようになります。

  • ファンレスケースの無負荷な状態で39度でした。管理画面から必要事項を全て設定できます。更に細かい設定が必要なは、sftetherのサイトの「SoftEther VPN Server and VPN Bridge」をパソコンにインストールしてVPNサーバー本体の設定をして下さい。このP4のVPNサーバーは次に実家へ行く時に設置する予定です。稼働しましたらVPNでの接続速度を追記します。

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